自然栽培のこと

自然栽培とは

無肥料、無農薬で色々な生き物や微生物、自然の力を借りて作物を育てる方法です。


■雑誌 自然栽培より■

誤解されることもあるのですが、「自然栽培」は決して特殊な栽培ではありません。
... 何も入れずにタネを播くと、その土の状態がわかります。
もし作物があまりよく育たないときは、普通は肥料を入れたくなりますが、入れないで、土そのものを元気にすることを考える。それが自然栽培です。 草の生えるところだったら、農作物もできます。 タネを播いて、あまりよく育たなくても、その中からできるだけいい育ちのものを選んでタネを採り、また翌年に播くと、去年もよりもよく育つことに気がつきます。
肥料を与えずに土ができてくれば、虫も病気もほとんど発生しません。だから農薬をまく必要がありません。
栄養過多になるから病気や虫が発生します。これって、人の体と同じです。
肥料を与えないので、栽培をシンプルに考えることができます。 人為的に何も入れない土の状態、作物の本来の生理や生態を知ることは、慣行栽培や有機栽培をする人にとっても「最低限に必要なものを効率よく与える」ヒントになります。肥料や農薬のコスト削減にもつながります。
だから、自然栽培は特殊な栽培ではなく、すべての栽培の基本でもあるのです。
本来の土は、ただの粒々ではなくて、“命のかたまり”です。 豊かな土1グラムの中には、1兆にも及ぶ微生物がいると言われています。土の中にいるあらゆる微生物が元気で活躍してくれるためにはどうするのかを考えて、その手助けをするのが自然栽培なのです。

わが家の自然栽培

自然栽培はとてもストイックで硬い感じかあるけれど、わが家の自然はとってもイージー。

気持ちのいい、畑、田んぼを目指しています。

にわとりも飼っているので、近い将来には、循環型農業に切り替えていくかもしれません。

 

ただ、肥料や農薬を使ったものに関しては、きちんと表示したり、伝えております。

わが家では2012年からコシヒカリの自然栽培に挑戦しています。
毎年新たな発見に心おどらせながら、稲作に取り組んでいます。

 

■無肥料、無農薬
自然栽培の無肥料、無農薬。無農薬ならわかると思いますが、なんで無肥料?と思いませんか?? 山の木々が何もしなくても毎年紅葉し、木の実をつけるように、畑や田んぼでも持続可能な循環で育てるということ。これからどんな環境になっても子孫たちも作物を育て続ける事が出来る。そんな大きな夢への小さな第一歩です。


■生き物の力を借りる
晴れた日の田んぼの水の中を覗くと、小さな生き物が驚くほどたくさんうようよ動いているのがみえます。土の状態を良くしてくれているプランクトンです。 それを餌にする、ゲンゴロウやガムシといった水生昆虫。またそれを餌にするトノサマガエル等、たくさんの生き物がいます。 そして、ドジョウ。自然栽培をはじめるとき、ドジョウが当たり前にいる田んぼがいいよね。と話していたドジョウもいつの間にかいっぱいいるようになりました。そんなこんなで、あのネーミングになりました。 我が家で自然栽培で育てたお米、どうじょ(どうぞ)食べてみてください。

 

■田んぼなのに・・・水草調査しています。

 

右の写真。まさかの田んぼです。

わが家のななせ田んぼで自然栽培をはじめてすぐに、「田んぼの水草がすごくきれいなんだよね~。」と夫のハルヒコ。
もともと、中学時代に熱帯魚と水草水槽にゾッコンにはまっていた夫は、田んぼ眺めているうちに、アクアリウムを眺めている感覚になり感動。

縁あって、ちょうど水草博士になっていた、同級生のイシダ君に話をしたら、興味深々。
二人で、田んぼの水草調査をはじめました。
今では、イシダ君の友達の水草好き仲間と共に、本格的にメモを取り調査しています。
もう水草素人の私には、はたから見ることしかできませんが、田んぼを見て興奮している水草オタクさんたちを見て、とても嬉しくなりました。

そんなこんなで、わが家の自然栽培の田んぼは水草かわいさのあまり、除草作業をほぼしていません。
そんな稲の育て方をこの先ずっと続けていくことができるのか・・・

ただ、今言えるのは「このおこめどうじょ」には私たちの夢がつまりにつまってます。

 

2019年追記

最近では、イシダ君も夫も忙しくなり、水草調査はしていません。

除草をする時、水草をみて楽しむ事はかわりませんが。。。

 

先日、おもしろいお電話がありました。

「あの~。欲しいんです。田んぼの土が。。。」

ゲンゴロウを飼っていて、水槽に使いたいとの事でした。

夫婦そろって、面白くてうれしくて、もちろん送りました。品名に”田んぼの土”と書いて。

 

わが家では畑作はすべて自然栽培で育てたいと思っています。

今はどうしても育たない畑もあり、その畑には菜種油粕のみ、つかって野菜と共に畑の土も育てています。

 

■ビニールハウスの自然栽培・・・?

わが家ではビニールハウスで、夏はトマトときゅうり、冬は葉物を育てています。

ビニールハウスで自然栽培??

全然自然じゃないじゃん!!

はい。不自然な自然栽培と呼んでください。

でも、自信たっぷりの自然栽培です。

 

ハウスの中にはトカゲがいて、カエルがいて、クモがいて、幼虫がいて、アリがいて、キノコが生えて、雑草も生えて気持ちの良い空間です。

夏は扉を開けっ放しなので蝶々が飛んでいます。(これはなんとかしたい。。)

そんなハウスですが、温度管理や水管理もでき、災害にも合いにくいので、安定的にお客様へお届けする事が出来ております。

 

自然栽培との出逢い

子供のころから手伝っていた田んぼ。わたしが小さい子供の頃は、田んぼに網を持って遊びに行って、魚を取ったり、ウシガエルを獲ったりして遊んでいました。
20年くらい前、田上町は区画整理の為、護岸整備され、便利になった反面、その頃から、生き物がほとんどいない田んぼになってしまいました。
わたしも大人になり、田んぼも男手として、一人前に手伝うようになりました。子供も生まれて、あの頃のような田んぼで子供たちと遊びたいなぁと思うようになり・・・。
そんな頃、旧豊栄市で循環型農業に取り組んでいる、宮尾農園の宮尾さんと出会いました。そして、木村秋則さんの自然栽培法を知り、「これだ!!」と思いました。
祖父に頼みに頼み込んで、ようやく七畝の一番小さな田んぼをわたしの好きなように栽培させてもらうお許しをもらいました。
今年で5年目となりました。まだまだ匠には程遠い経験値ですが、気になる方に食べて頂きたい。わたしのこだわりが詰まった田んぼのお米です。

栽培技術、植物のこと、生物のこと、たくさん勉強して、おいしいお米や野菜をたくさん収穫できるようになる。
わたしの今の目標です。     

2016年 栄彦